強い生命力で地面だけでなく木々までも覆い尽くしてしまう植物、葛(クズ)。
山林や田畑、お庭では厄介な葛ですが、根は漢方薬に、葉はお茶にできるスグレモノでした。
自分で採ってお茶にする方法や、よく言われている効果をご紹介します。
葛の野草茶の作り方
早速ですが、本日は摘みたての葉を使ってお茶を作ったので、作り方をご紹介します。
葛以外の野草茶の作り方や、手揉み茶の作り方を参考にしました。
ご紹介する葛の葉茶の作り方は自己流ですので、参考までにご覧くださいませ。
1.摘む
秋の長雨のおかげで葉はホコリもなくきれいでした。
生命力の強い葛は秋口になっても新芽をどんどん伸ばしています。
なるべく若く柔らかい葉を選んで摘みます。
私は初めてだったので、新芽は3枚くっついたセット、少し成長した葉は一枚ずつ摘みました。
新芽は柔らかいので茎が多少入っても大丈夫かなと思いますが、乾かしながら揉むときには茎は邪魔になるかも。
摘むときから、茎を残して葉だけを一枚ずつ摘んだほうが良いかもしれません。
2.洗う
葉を採集する場所にもよりますが、車通りが少なくホコリをあまりかぶっていないのであれば、それほど神経質になる必要はないかも。
私は、摘んできた葉を一枚ずつ茎から外して大きめの洗い桶に入れ、多めの水でざぶざぶとゴミを流す程度にしました。
そういえば。
葉を茎から外してるときに、カメムシの匂いがしたんですが、結局本体が見つからなかったんですよね…。
あの匂いは、幻じゃないと思うんだけどな…。
3.乾燥と手揉み
葛の葉茶は、若い新芽だけなら生のままでも使えるという情報もありました。
生葉を使ったお茶の淹れ方は後ほどご紹介するとして、先に、乾燥させて茶葉にする方法を説明します。
電子レンジを使って乾燥
乾燥には電子レンジを使いました。
耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、洗った葉をあまり重ならないように広げます。
一回目だけラップやシリコンラップなどを軽くかぶせて600Wで1分乾燥させます。
私はラップの代わりにフタを使ったのですが、フタがかかっていなかった部分が変色してしまいました。
一次乾燥でラップを使うと、きれいな緑色を残しつつ乾燥できるようです。
たくさん葉を摘んでくると一回で全部を乾かすのは無理なので、何度かに分けて乾かします。
先に乾かした葉はペーパーを敷いたザルやカゴなどに移しながら作業すると、蒸されて出てきた水分も飛ばせます。
手でよく揉む
一次乾燥が終わった葉をザルなどに入れて、手で揉みます。
茶の葉だと、むしろなどにぎゅうぎゅうと、洗濯板で洗濯をするように揉むのですが、量も少ないと思うので、粘土をこねるように手で握っては放す、握っては放す要領でも良いと思います。
さらに乾燥
揉んだ葉をさらに電子レンジで乾燥させます。
耐熱皿にキッチンペーパーを敷き、重ならないように広げたら、次はラップをかけずに乾燥させます。
以降は、600Wで1分ずつを何度か繰り返して、葉がカサカサするくらいまで乾かします。
時間を長めにして、途中で返しながら乾燥させても良いかもしれません。
天日乾燥でも良いらしい
野草茶を乾燥させるのに、電子レンジは必須ではありません。
夏のよく晴れた日なら天日干しのほうが手間がかからないと思います。
ただし、天日乾燥の場合は色が茶色く変色してしまうそうなので、グリーンの色合いを残すなら電子レンジを使ってみてください。
4.から煎り
カサカサするくらいまで乾燥させたら、フライパンでから煎りします。
油をひかないフライパンを弱火にかけて、葉を崩さないように木べらや菜箸などでゆっくりと煎ります。
香ばしい香りがして、葉全体がカラカラになったら出来上がりです。
写真だとまだ青々してるので水分残ってるように見えますが、これで結構カッサカサです。
もうちょっと揉んでも良かったかなーと反省。
容器に入れる際は、熱を飛ばしてよく冷めてからにしてください。
期待できる効果は?
これは私が調べたものではないので、本やネットの情報です。
葛の葉には葉緑素やビタミンやミネラルがたくさん含まれているとか。
含まれている成分の体への効果としては、
- 貧血改善
- 血圧降下
- 血管の柔軟性を回復
- 細胞活性化
- 炎症を抑える
などなど…。こりゃすごいー!と思ったのですが、多分これって葉の成分を濃縮して薬として飲んだときの効果ですよね。
お茶として飲むのなら、一回で使う葉の量も、抽出される成分もそう多くないと思うので、薬効も副作用もあまり気にすることはないかなーなんて思います。
ただし。
野草茶は体に合う・合わないがあると思うので、これは私ムリ!と思ったら続けて飲まないようにしてくださいね。
葛の葉茶の淹れ方と味
生葉を煮出す
生の葉を煮出す場合のやり方です。
やかんに1リットルくらいの水を入れ、きれいに洗った葉をひとつかみくらい淹れます。
ちょっと多いかな、くらいで大丈夫。
そのまま火にかけ、沸騰したら弱火にして30分以上ぐつぐつ煮出します。
油断すると吹きこぼれるので、火加減には気をつけてください。
30分以上という時間は目安ですが、短時間で煮出すと青臭い匂いが残って飲みにくいそうです。
生葉のお茶の味
やや青臭さは残るものの、味はマイルドです。
渋みやエグみもなく、飲みやすいお茶になりました。
茶葉を使って淹れる
乾燥させて作った茶葉は、煮出す方法と、熱湯で滲出させる方法で飲めます。
煮出す場合は生葉を使う方法と同じだと思うのですが、自分ではまだ試してないので、やってみたらまた続報を書きますね。
ポットや急須で淹れるなら、手のひらに軽く一杯分ほどの茶葉で一回分かな。
熱湯を注いで、2〜3分ほど蒸らすと色や香りが出てきます。
香りや色を見ながら、好みの濃さになったら葉を取り出しておくと、濃くなりすぎず飲みやすいと思います。
煎った茶葉のお茶の味
生茶葉よりかなり香ばしく、青臭さは全くありません。
味は豆茶とよく似ています。
そういえば葛ってマメ科だったね。
フライパンで煎ったせいなのか、葉の成分なのか、茶葉で淹れたお茶は少し油分のようなものが浮いていました。
まとめ
春から夏、秋にかけてそこらじゅうにモサモサとはびこっている葛の葉が、自宅でもお茶にできることがわかりました。
葛の葉茶は
- 葉緑素、ビタミン、ミネラルが豊富。
- 自宅で電子レンジを使ってお茶にできる。
- 野草の臭みも少なく、意外と飲みやすい。
- 乾燥させて煎った葛の葉茶は、豆茶の味で飲みやすい。
貧血に効果があるかも、というのも魅力なのですが、実は白髪が黒髪になるという情報もあって、そっちも期待しています。
葛の生長期間は長く、涼しくなり始めた秋口でも新芽が出てきています。
冬の間飲み続けられるくらい採集できたらいいな。
興味があったらぜひ、ご自宅でも作ってみてくださいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。