夏の季語「麦秋」の読み方と意味

もうすぐゴールデンウィークです。
麦の穂が色づき始め、田植えの準備も始まるこの季節を表現する言葉「麦秋」って聞いた事ありますか?
「麦秋」の読み方と意味
「麦秋」は「ばくしゅう」と読みます。
二毛作の地域で麦が実る季節を指しています。
実りの季節といえば「秋」。
ですが、麦にとっての「秋」は4月末~5月頃なので、季節は「夏」になります。
「秋」というと、実りのイメージと共に何となく冬の前の寂しさを感じる言葉。
でも「麦秋」は新しく伸びた新緑の色も鮮やかに、動物たちの活動も活発になりはじめる頃です。
麦を刈り取ると田植えの準備も始まり、カエルたちの声も賑やかに聞こえ始める季節ですね。
読み方いろいろ
麦秋は「ばくしゅう」の他に「むぎあき」「むぎのあき」などと読まれることがあります。
松山の俳人・正岡子規も「麦秋」「麦の秋」を季語とした俳句をいくつも詠んでいます。
燕や白壁見えて麦の秋(明治25年)
この年の秋に、子規さんは東京帝国大学を退学。12月に日本新聞社に入社しています。
どんなことを胸にこの句を詠んだのでしょう。
麦秋や百姓の子の村芝居(明治33年)
この頃には子規さんの病状はかなり悪化していたはずで、痛みに苦しみながら病床で句作をしていた頃と思います。
窓から見える風景、季節の移り変わりを詠んだ句がたくさんあります。
※解釈は子規さんの年表から想像した私のイメージなので、正確なものではありません(汗)
季語には日本の四季がふんわりとイメージできる美しい言葉がたくさんありますよね。
麦畑を見ながら一句詠んでみるのもいいですね。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
Comment
「麦秋」小津安の有名な映画がありますよね。でも初夏の季語とは知らなんだ(笑)。映画の背景を見れば気づくはずなのに…。意外と適当に見ていることに改めて気づきました。
ゆえさん、ありがとう! いい勉強になりました。^^
ユウコさん、いつもコメントありがとうございます!
映画のチョイスが渋いですね~!
私は映画「麦秋」は見ていないので、どんな作品なのか興味がわいてきました。
ありがとうございます!